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GT i−DRIVE2.0 オーバーホール Topへ戻る

04'モデル GT i−DRIVE2.0


GTの名車 i−ドライブ。
下りで良く動いて登りでロスが少ない、GTオリジナルの画期的なリヤサスペンションシステム。
構造が少々複雑なので砂や泥が付きやすい面もあります。
しばらく乗ったこのBIKEを、今回オーバーホールすることになりました。
今回はショックユニットの分解はせずにI−DRIVE本体と各ピボットのグリスアップがメインです。
作業開始。
これからの作業の妨げになるものを外します。まず、チェーンを取り外します。
次にクランクを取り外します。
シマノの右クランクとシャフトが一体のタイプは左クランクから外します。
キャップを専用工具で緩めて外します。
その後2本の固定ボルトを緩めます。
後は引き抜くだけで左クランクは外れます。
左クランクが外れたら、右クランクも同様に引き抜きます。
BBを残してクランクセットが取り外されました
洗い油で汚れた各パーツを洗浄します。
今回はサスのパーツの他にチェーンやスプロケットも洗いました。

洗浄前
油汚れはやはり油で落とすのが一番きれいになります。
しつこい汚れはしばらく漬け込んでおきます。
洗い油で洗った後は、洗剤で油分を洗い流しその後注油します。
砂や泥が付いたi−ドライブの心臓部。
掃除しにくい部分なので特に右側は汚れます。
専用工具でBBを緩めます。
BBのネジは一般的には左側は正ネジ。
右側は逆ネジです。
*正ネジとは時計回りに回転すると締まる向きの物で、逆ネジは反時計回りで締まります。
自転車に使われているネジはほとんどが正ネジですが一部に逆ネジを採用している部分もあります。代表的なのがBBの右側とペダルの左側です。
緩んだら手で回して外します。
BBが外れた状態です。
いよいよI−DRIVE本体に取り掛かります。
まず左側の3本の細いネジを緩めます。
I−DRIVE本体の回転部にはベアリングが
入っていて玉当りの調整が可能なカップ&コーン式です。
この3本の細いネジは調整後にそれがズレない様にロックするためのものです。
緩んだら更に回して取り外します。

アジャストリングを回して緩めています。
アジャストリングは先ほどの3本のボルトを外さないと回せません。
この段階では外さず緩めるだけです。
ドッグボーン(メインフレームとスイングアーム内のi−ドライブ本体を接続して、BBが常に理想的な位置にくるように制御する為のステー。犬の骨に形が似ているので、こう呼ばれています。)とI−DRIVE本体を接続しているボルトを外します。
フレーム側の接続ボルトも同様に外します。
取り外されたドッグボーン。
小さい部品ですが重要な役目を持っています。
ロックリング、ベアリング等、細かい部品を外して本体を抜き出します。
ちなみに、BBはドッグボーンを切り離す前に外さないと外れません。
車体の右側に引き抜きます。
取外したエキセントリック(i−ドライブのボディー)結構汚れています。
洗い油で洗浄します
洗浄後のi−ドライブのボディー、エキセントリック。
新品のようです。

ベアリングもオーバーホールします。
取り外して分解、掃除、グリスアップです。
ドライブベアリングを洗い油で洗浄します。
洗浄後のドライブベアリング。
ベアリングがあたる部分の消耗具合の確認。
痛みが激しい場合には部品の交換が必要です。
メインフレームとリヤフレームを接続しているメインピボットのシャフトを外します。
まずはキャップ&ボルトを外します。
その後シャフトを外します。
ピポットシャフトを抜いて、メインフレームと
スイングアームを分離します。
ネインピポットは負担のかかる場所なので時々は、お掃除&グリスアップしてあげたい部分です。
リヤフレームが外れました。
フレーム側を掃除します。
端面に少し変形があったので修正しています。

外したシャフトです。
ピカピカに磨き上げました。
分解した各部を掃除して再組み立ての作業に入ります。
メインフレームのメインピボットにグリスを塗布しています。
リヤフレーム側のメインピボット部にも同様にグリスを塗ります。
擦動部に塗り残しが無いように念入りに塗布します。
メインフレームとリヤフレームを組み合わせます。
磨いたシャフトにグリスをたっぷり塗ります。
シャフトを元の位置に戻します。
洗浄したパーツです。

洗い油で洗った後は、洗剤で油分を洗い流し水分を拭き取ってその後注油します。


シャフトを固定します。
キャップの裏側にもグリスを塗布しています。
キャップ&ボルトを締め付けてメインピボットの連結は完了です。
回転部分の組み立てにかかります。
ベアリングレースにグリスを塗布します。
ベアリングリテーナーの裏側からもグリスを
付けます。
玉押し側も同様です。
玉押しがセットされた状態です。
この後ボディーをセットする作業に移ります。
ボディーのベアリングレースと接触する部分にグリスを塗ります。
右側からボディーをはめ込みます。
はめ込まれた状態です。



玉当り調整用のリングです。
内側のネジ部分にグリスを塗ります。
外側のベアリングレースに当たる部分にもグリスを塗ります。
調整リングをセットします。
調整にはピンスパナを使用します。
この段階では仮調整です。
本調整はクランクをセットした後になります。
ドッグボーンを取り付けます。
先に後ろ側をセットした方が後の作業がスムーズです。
専用ボルトでセットします。
しっかり固定します。
前側もセットします。
擦動部にはグリスを塗ります。
しっかり固定します。
ドッグボーンでメインフレームとリヤフレームが連結されました。



次はBBのセットです。
ネジ部分にグリスを塗ります。
右側を先にセットします。
左側と防水カバーの接触部分にもグリスを塗ります。
右クランクの取り付けです。
シャフトにグリスを塗ります。
右側からはめ込みます。
続いて左クランクのセットです。
細かいスプラインが切られていますが一部に溝無しの部分があり、必ず右と左が180度に付くようになっています。
クランクキャップを専用工具で締めこんで、その後2本の固定ボルトを締めて固定します。
クランクがセットされたら先程仮調整だったI-DRIVE回転部の玉当たり調整をします。
調整リングが緩いとガタがある状態になります。
締め込み過ぎると動きが悪くなります。
クランクを付けてから本調整をするのは、ガタの確認がしやすいからです。
調整したら細い3本のロックボルトをセットし、
締め込んで固定します。
今回、BBにシマノのホローテックUを使用したのですがベアリングケースが従来の一般的なBBよりも外径が大きく3本のロックボルトの内1本と干渉してしまいました。
このボルトはこのままではロックできません。
接触を避けるため専用ボルトとワッシャを削ってロックできるように加工しました。
これでこの部分の作業は完了です。
この後ショックユニットの取り付けに移ります。


ショックユニットの両端にはカラーが入る穴が有ります。
ここにもグリスを塗布します。
カラーをセットします。
フレームにセットするときにはちょっとコツが必要な場合があります。
これは上を先にセットした方がやりやすいです。
ボルトを通して締め付けます。
ショックユニットがセットされました。
完成間近!

各部のクリーニング・オーバーホールで見違える程、キレイに、そして調子良くなりました。
外して洗浄したスプロケットを取り付けます。
フリー本体の取り付け部分にグリスを塗布します。
小さい面積に大きな力が掛かるので結構負担が大きい部分です。
このフリーボディはスチールですがアルミボディとセパレートのスプロケットの組み合わせではボディがスプロケットの形に変形していることも多いです。
また不要なガタツキ感を減少させる為にも有効です。
またスチールボディの場合は長期間外さないと錆が出て外れなくなる場合もありますが、そんなトラブルも未然に防ぐことが出来ます。
専用工具でロックリングをセットしてスプロケットの取り付けは完了です。


クイックレバーのカム部分に注油します。
この部分の動きが悪くなるとロックするときにレバーが重く、大きな力が必要になります。
少ない力で軽く確実に締め付け出来るようになります。
シャフトにもグリスを塗布します。
オフロード走行や洗車などで、水が入って錆が出やすい部分です。
ここが錆びると左右にスムーズに動けなくなり調整しにくくなります。
車輪にレバーをセットします。
シマノではディスクブレーキの場合レバーを右にすることを推奨していますが当店ではディスクでも左につける場合が多いです。シマノが「レバーをディスクの反対側に」と推奨しているのはハードブレーキングの直後にローターが熱くなっているので触ってしまった時に火傷しないようにと言うのが大きな理由です。また、ローターの穴の切り口が鋭いのでケガにつながる場合も考えられます。それでも左側にレバーを持って来る理由は締める操作がやりやすく、レバーの固定位置も問題の無い場所に固定できるからです。車輪の確実な固定は非常に重要です。
リヤホイールがセットされました。
リヤフレームを分割する為に外していたブレーキやディレーラーも再取り付けしました。
変速調整やサスペンションの動きを確認します。
リヤフレームが動いたときにワイヤーやホースに無理が出ないか確認するのも重要です。
完成です。




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